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【カペラ】「明日7/6、チコーニアです!」花井哲郎より皆様へ
カペラで初めて取り上げる作曲家、チコーニアの演奏会がいよいよ明日に迫りました。1400年頃の音楽ですから、いつも1500年前後を主に演奏しているカペラにとっては100年遡るわけです。その違いは大きいです。カペラが主要レパートリーとしているフランドルのルネサンスにとって、チコーニアはその元祖のようなもの、フランドルからイタリアに渡って活躍をした最初期の作曲家です。そして、とにかく面白いです!これが600年前の音楽かとうならせるようなイタリア的な旋律美、マショーを思わせるねじ曲がったように不思議な和音や生き生きとしたリズム、それでいて理知的でしっかりとした楽曲構成、それらが相まって、実に多彩な音世界を繰り広げます。同時代のランタンザカラの作品もそれぞれに個性的で麗しく、そして今回は一番若い作曲家デュファイのモテットはもちろん記念碑的名作です。




1400年頃の音楽はすべて黒色(!)計量記譜法で書かれています。しかも曲によってはカペラが慣れ親しんだフランス式の記譜ではなく、まったく異なるコンセプトに基づいたイタリア式記譜法で、読譜にはかなり時間かけました。しかし、それだけに、そこから読み取られてくる様々な情報はとても貴重で、演奏に十分生かせるのではないかと思います。会場では、演奏に使用した貴重な写本を展示する予定です。
そして、今回はいつもより歌手の人数が少ない分、フィドル2本とオルガネットという、中世の楽器が加わり、多彩な音楽を、ますます多彩に、効果的にお聴かせします。没後600年という記念の年に、これだけまとまって生で聴ける機会はまず他にはないチコーニアのコンサート、前半50分、後半40分、心ゆくまでたっぷり楽しめます!

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7月6日 午後7時開演 聖アンセルモ・カトリック目黒教会
皆様のご来場をお待ちしております!

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by fons_floris | 2012-07-05 20:51 | カペラ
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