カペラで初めて取り上げる作曲家、チコーニアの演奏会がいよいよ明日に迫りました。1400年頃の音楽ですから、いつも1500年前後を主に演奏しているカペラにとっては100年遡るわけです。その違いは大きいです。カペラが主要レパートリーとしているフランドルのルネサンスにとって、チコーニアはその元祖のようなもの、フランドルからイタリアに渡って活躍をした最初期の作曲家です。そして、とにかく面白いです!これが600年前の音楽かとうならせるようなイタリア的な旋律美、マショーを思わせるねじ曲がったように不思議な和音や生き生きとしたリズム、それでいて理知的でしっかりとした楽曲構成、それらが相まって、実に多彩な音世界を繰り広げます。同時代のランタン、ザカラの作品もそれぞれに個性的で麗しく、そして今回は一番若い作曲家デュファイのモテットはもちろん記念碑的名作です。
1400年頃の音楽はすべて黒色(!)計量記譜法で書かれています。しかも曲によってはカペラが慣れ親しんだフランス式の記譜ではなく、まったく異なるコンセプトに基づいたイタリア式記譜法で、読譜にはかなり時間かけました。しかし、それだけに、そこから読み取られてくる様々な情報はとても貴重で、演奏に十分生かせるのではないかと思います。会場では、演奏に使用した貴重な写本を展示する予定です。 そして、今回はいつもより歌手の人数が少ない分、フィドル2本とオルガネットという、中世の楽器が加わり、多彩な音楽を、ますます多彩に、効果的にお聴かせします。没後600年という記念の年に、これだけまとまって生で聴ける機会はまず他にはないチコーニアのコンサート、前半50分、後半40分、心ゆくまでたっぷり楽しめます! *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~* 7月6日 午後7時開演 聖アンセルモ・カトリック目黒教会 皆様のご来場をお待ちしております! *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
by fons_floris
| 2012-07-05 20:51
| カペラ
|
カテゴリ
画像一覧
Twitter
演奏会・CDのご案内
公演のお知らせ ヴォーカル・アンサンブル カペラ 詳細はこちら 古楽アンサンブル コントラポント 詳細はこちら CD好評発売中! 定価:2,500円+税古楽アンサンブル コントラポント コントラポントのヴェスプロ ハイレゾ 詳細はこちら CD 詳細はこちら ヴォーカル・アンサンブル カペラ 詳細はこちら ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集 第5集 ミサ《デ・ベアータ・ヴィルジネ》 2015年発売 RGCD-1037 第4集 「運命のミサ」 2012年発売 RGCD-1033 第3集 ミサ《パンジェ・リングァ》 2011年発売 RGCD-1031 第2集 ミサ《フェラーラ公エルコレ》 2011年発売 RGCD-1029 第1集 ミサ《御父の母にして娘》 2009年発売 RGCD-1027 清けきおとめ 2007年発売 RGCD-1017 マショー ノートル・ダム・ミサ 2006年発売 RGCD-1013 ディドーの嘆き 2004年発売 RGCD-1008 幼子が生まれた! 2003年発売 RGCD-1006 サルヴェの祈り 2001年発売 C0873 記事ランキング
最新の記事
以前の記事
2016年 08月 2016年 07月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 more... 検索
その他のジャンル
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||