【古楽院】3月スタートの講座ご紹介
c0067238_22572540.jpg先日2月11日(土・祝)、神田キリスト教会にてフォンス・フローリス合同発表会がありました。古楽院の講座も1年の成果を発表したのですが、いずれの講座も聞き応えのある演奏でした!

そして来月からは早くも新シーズンの講座の多くがスタートします。

「古楽に興味があるけれど、古い楽譜で歌うのは勇気がいる…ついていけるだろうか」と思われている方は多いと思います。確かに楽譜に慣れるには少し時間がかかるかも知れません。でも、周りには慣れている人たちもいますし、間違えやすいところをお互いに確認し合いながら進む場合もあります。そして慣れてくる頃には、想像もしなかったような深い魅力を、当時の音楽から感じることとなるのです。
カペラや、カペラに限らず古い時代のアンサンブルの演奏を聞く場合、実際に同じスタイルで歌ってみることで、演奏体験をせず聞いているだけの場合とは音楽や曲の理解に大変大きな違いがあります。古楽をより深く理解し楽しむために、古い記譜法で歌い、経験を積み知識を深めてみませんか。

★初回に記譜法の説明の時間を設けている講座がありますので、ぜひお問い合わせください。
★現代譜ではない古い記譜法の楽譜で歌うことは、単に「古い時代のやり方をなぞって」いるのではありません。深く納得できる、たくさんの新しい発見をしていただけると思います。

受講生の多くは、受講歴2年以上の方ですが、もちろん新しい方を歓迎いたします。
多くの「初めての方」「男声(とくにバス)」のご参加を院長花井哲郎も心よりお待ちしております!パートによっては締切間近ですので、お問い合わせはお早めにお願いいたします。

3月スタートの講座詳細は、以下をご覧下さい。





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■グレゴリオ聖歌演奏法 講師:花井哲郎
水曜午後7時~9時 受講料:30,000円(全9回と発表会)
日程:3/28、5/23、6/27、7/25、9/26、10/24、11/28、12/12、1/30
聖務日課に焦点をしぼって、クリスマスの朝課 Matutinum全体を扱い、特に聖歌の重要なレパートリーであるレスポンソリウムを学びます。2007年度から継続の講座ですが、グレゴリオ聖歌、古ネウマに関して基礎的な知識のある方でしたら新規でも受講できます。楽譜は随時配布します。

■中世の音楽を歌う 講師:花井哲郎
土曜午後3時30分~5時30分 受講料:30,000円(全9回と発表会)
日程:3/3、5/12、6/16、6/30、9/1、10/13、12/1、1/12、2/2
14世紀から15世紀初頭にかけて使われた黒色計量記譜法を学びながら、マショー Guillaume de Machaut(ca.1300-1377)、チコニア Johannes Ciconia(ca.1370-1412)、デュファイ Guillaume Dufay(1397?-1474)の宗教作品を歌う講座です。白色計量記譜法を習得していることが好ましいですが、初めての方でも受講することができます。
合唱や声楽の経験、複雑なポリフォニーを歌うのに十分な歌唱力、自力で読譜できるソルフェージュ力がある方が対象です。また少人数のアンサンブルですので、責任を持って予習復習をすること、できる限り休みなく、遅刻早退せずに参加すること、必ず発表会に参加することも条件です。

■ルネサンス音楽を歌う[1] 講師:花井哲郎
受講料:30,000円(全9回と発表会)
15、16世紀の白色計量記譜法による当時の写本、印刷譜によってルネサンス音楽を歌う声楽アンサンブルの講座です。読譜から始めて、声の使い方、ポリフォニーの歌い方のコツ、そして音楽の様式を学んでいきます。
土曜日午後1時~3時 
日程:3/3、5/12、6/16、6/30、9/1、10/13、12/1、1/12、2/2
ジョスカン・デ・プレ 聖母のミサ Josquin des Prez (ca.1450/55-1521), Missa de Beata Virgine
ジョスカンの聖母ミサは、グレゴリオ聖歌のミサ曲の旋律を元に作られた名作です。特に美しい5声部のサンクトゥスとアニュスを中心に練習します。原曲の聖歌も歌って、その関連を探ってみます。
記譜法について特に初回に詳しく説明しますので、初めての方でも受講することができます。合唱や声楽の経験、複雑なポリフォニーを歌うのに十分な歌唱力、自力で読譜できるソルフェージュ力がある方が対象です。また少人数のアンサンブルですので、責任を持って予習復習をすること、できる限り休みなく、遅刻早退せずに参加すること、必ず発表会に参加することも条件です。

■音楽史講読「ノートルダムの音楽」 講師:花井哲郎
土曜午前10時~12時 受講料:14,000円(全7回)
日程:3/3、5/12、7/21、8/11、10/13、12/1、2/2
中世からルネサンスの時代にかけての音楽史を、特にパリのノートルダム大聖堂の音楽について書かれた英語の研究書を読みながら学ぶ講座です。ヨーロッパの最も代表的な宗教機関のひとつを取り上げることで、建築、典礼、オルガン、演奏者、作曲家といった様々な観点から具体的に、グレゴリオ聖歌やポリフォニーの姿を探っていきます。講読する教科書は Craig Wright 著 Music and Ceremony at Notre Dame of Paris, 500-1550( 約5,000円 )です。英語の本ですが、講師が要約し、音源を聴いたり、譜例を実際に演奏しながらわかりやすく解説していきます。2011年度から読み始め、2年目になりますが、新規の受講もできます。第3章 The wonderous machine からです。教科書は、ご希望の方には事務局で注文しますのでお申し出ください。

■ラウダを歌う  講師:杉本 ゆり
第4月曜日 午後2時半~4時半 受講料:30,000円(全9回と発表会)
日程:3/26、4/23、5/28、6/25、7/23、9/24、10/22、11/26、1/28
アッシジの聖フランシスコは13世紀の歌唱芸術に大きな影響を与えました。フランシスカンたちは教会の公用語であるラテン語ではなく、話し言葉であるイタリア語により、歌による信仰教育をしました。それらはラウデージという信徒会を中心とし、口頭伝承で広く伝わりましたが、コルトナというトスカーナ地方のフランシスコ教会が13世紀に、現存する唯一のラウダ写本を作成しました。この写本のファクシミリを中心にテキストの理解を深めながら、歌ってみます。いずれも素朴で美しい旋律です。中世単旋律音楽の宝庫というべきこれらのラウダは後のイタリア音楽への道を拓きます。1本の旋律線をどのように豊かに響かせていくか探りながら中世イタリア語で歌ってみましょう。

《プロフィール》
武蔵野音楽大学音楽学学科卒業。聖グレゴリオの家・宗教音楽研究所勤務。学習院大学生涯教育講座で「中世スペイン音楽」の講師を務める。上智大学神学講座の音楽を担当。また聖クララ会、コンベンツアル聖フランシスコ会修道院音楽指導者を行っている。
1997年よりたびたびアシジ、コルトナの図書館を訪れてラウダの勉強を続ける。2005年にLaudesi Tokyoを結成して、音楽監督また指揮者として中世スペイン、イタリア音楽中心に演奏活動を行う。2008年オペラシティにおける「ラウダの世界」等毎年演奏会を開催、2011年にはスペイン大使館の後援を得て12世紀のカリクティヌス写本を日本初演した。「コルトナ・ラウダ概論」(聖グレゴリオの家研究叢書 2003年)を始め、ラウダに関する論文等多数執筆、またフォンス・フローリスより「アビラの人ビクトリア」を刊行。

■ソルミゼーション~中世の移動ドで歌う  講師:辻 康介
第3水曜日 午後7時~9時 受講料:30,000円(全10回 発表会参加なし)
日程:3/21、4/18、5/16、6/20、7/18、9/19、10/17、11/21、12/19、1/16
この講座では ut re mi fa sol la という6つの(「シ」が無い)階名による階名唱を習得し、聖歌やポリフォニー作品を実際に歌います。中世の修道院では子どもたちが「グイードの手」と化した自分の左手をつっつきながらこの階名唱「中世の移動ド」を習得しました。その目的は聖歌や詩編を適切に歌い、ポリフォニー音楽の楽譜を読めるようになることでしたが、現代の私達には「旋律」の魅力を知るための重要な鍵となります。長調・短調というたった二つの音階を聴き分け、「和声」ばかりを手がかりに歌うことに慣れた私たちを、昔の人たちと同じように、12種類の音階による旋律音楽の世界に導いてくれるのがこの「中世の移動ド」です。「中世の移動ド」を習得すれば、グレゴリオ聖歌はもちろんのこと、後期ルネサンスや初期バロックの音楽の旋律が、いかに豊かで雄弁か、そしていかに繊細に歌詞と結びついているかが分かるでしょう。

《プロフィール》
歌手。国立音楽大学楽理科卒。卒論は「ティンクトリスの旋律理論によるデュファイのモテトの分析」。同大学音楽研究所終了。声楽を牧野正人に師事。国際ロータリー財団奨学金を得て、イタリアのミラノ市立音楽院やミラノ音楽院で、クラウディオ・カヴィーナ、ヴィンチェンツォ・マンノらに声楽を師事するとともに、エミリア・ファディーニやディエゴ・フラテッリらに古楽の理論的基礎を学んだ。1600年頃のイタリア音楽を専門とし様々な音楽を歌う。またオリジナルのイタリア語歌詞だけでなく独自訳日本語歌詞でも歌う。主宰する三つのユニット「ビスメロVisMelodica」「ネーモー・コンチェルタート」「南蛮ムジカ」を中心に活動する他、「ジョングルール・ボン・ミュジシャン」(中世放浪楽師)や「都市楽師プロジェクト」などで活躍。

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このほかの講座も募集中です。詳しくは古楽院ウェブサイトをご覧下さい。
http://www.fonsfloris.com/k/
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by fons_floris | 2012-02-13 23:00 | 古楽院
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