【コントラポント】6月10日演奏会レポート
第10回定期演奏会「聖母被昇天のミサ~17世紀パリ夏の祭典」のレポートをお届けします。

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梅雨らしく小雨が時折降る中、古楽アンサンブル「コントラポント」の記念すべき第10回目となる定期公演が開催されました。会場は、昨年11月に新しくオープンした渋谷区文化総合センター大和田さくらホール。都内にも数少ない中規模ホールですが、響きの良いホールで、初めて聴いたお客様にも好評でした。高音がキラキラした感じに聴こえるので、この夜、演奏したフランス・バロック音楽に向いていると言えるかもしれません。




この日、演奏されたのは、すべてマルカントワーヌ・シャルパンティエ (1643-1704)の作品。8月15日に祝われるカトリックの祝日「聖母被昇天」にちなんだ作品として、前半はミサ《マリアは天に上げられ》H.11が演奏されました。このミサ曲は、シャルパンティエが、王家の由緒ある教会サント=シャペルの楽長をつとめていた頃に作曲されていますが、美しいステンドグラスで飾られたこの聖堂を思わせる、色彩感にあふれる音楽が、聴く人の心を打ちました。
後半の最初に演奏されたのは「おとめ聖マリアの被昇天に」H.353でしたが、これはオラトリオと呼ばれるジャンルの作品です。ソプラノ独唱によるマリア、バス独唱によるキリスト、そして群衆や注釈者となる重唱が登場し、聖母が昇天する様子が語られていきました。
そして、最後に演奏されたのが、シャルパンティエの作品の中で、最も有名な「テ・デウム」H.146。トランペットとティンパニが華々しく鳴らされるこの曲の冒頭は、ヨーロッパ中に国際中継されるユーロヴィジョンの番組テーマ音楽に採用されていますので、サッカーのワールドカップや、バイロイト音楽祭の中継でお馴染みとなっている方も多いでしょう。「コントラポント」は、合唱団フォンス・フローリスの第1回コンセール・スピリチュエルの演奏会(2006年)で、すでにこの曲を演奏しています。それ以来、指揮の花井哲郎とともに、フランス・バロック音楽の演奏を重ねてきた成果が、この夜に現れていたのではないでしょうか。
これからもコントラポントは、日本で演奏される機会の少ない音楽を演奏していきますので、より多くの聴衆の方々の支援をお願いして、この日の演奏レポートを終わりたいと思います。
(斉藤基史)

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by fons_floris | 2011-06-30 13:00 | コントラポント
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